今週の見どころ

2019.03.04 18:00

金鯱賞[GⅡ]

■ヒモ荒れ傾向に当てはまる穴馬は…

2017年の大阪杯のGI昇格にともない、前哨戦に位置づけられるかたちで開催時期が移行した金鯱賞。17年の優勝馬ヤマカツエースは大阪杯で3着。同年の大阪杯で2着のステファノスは、金鯱賞6着からの参戦だった。さらに、18年の優勝馬スワーヴリチャードはその勢いのまま大阪杯を制しているように、ここでの結果が本番に直結しやすいのも特徴だ。結果が物語っているように、現行開催となってからの金鯱賞は、以前に増して非常に重要な位置づけなのである。

今年は5頭のGI馬が参戦を予定しており、GI開催と見紛うほど例年以上に強豪が集まった。“強い世代”と言われる現4歳世代が既存勢力を脅かしてくるのか、はたまた古豪が力を示すのか。そういった点でも注目の重賞なのだが、配当面でも決して見逃せないレースなのである。17年、18年、といずれも1人気が優勝しているにもかかわらず、17年は2着に7人気、3着には13人気が入って馬連で3800円、3連単だと19万2,050円の超好配当が飛び出した。

18年も2着には9頭立てで8人気馬が突っ込んで馬連は5860円、3着は2人気だったゆえ3連単は2万4410円にとどまったものの、単勝1.6倍の馬が優勝しての配当ならば御の字といっていい。ただ、前述したように完全に合致するデータは過去2年分しかない。それ以前に同時期に行われていた中日新聞杯や中京記念にしてもハンデ戦だったため、出走馬のレベルや傾向などはあまり意味をなさないだろろう。ここは前走成績等を参考程度にとどめ、今回は趣向を変えて、各出走馬を多角的に分析していくことにする。


【アルアイン 牡5 厩舎:池江泰寿 騎手:北村友一】
17年の皐月賞馬。その皐月賞では1分57秒8のレコードタイムで駆け抜けており、古馬になった18年の天皇賞・秋も4着ながら1分57秒2と時計勝負は滅法強い。2000mは18年の大阪杯でもスワーヴリチャードに0秒2差の3着もあり、適性の高さは折り紙付き。
昨年、マイルCSからの実戦復帰は気になる点も、同じく4ヶ月ぶりのセントライト記念や京都記念、オールカマーでも2着と崩れていないあたり、問題なしと見る。


【エアウィンザー 牡5 厩舎:角居勝彦 騎手:武豊】
4連勝で重賞のチャレンジCを制覇し、最も勢いのある5歳馬。これまで全14戦で崩れたのは3歳時の共同通信杯(0秒6差の6着)のみ。2000mで唯一、連対を外したのは小回り札幌の3着のみなので、広い中京コースならしっかり能力を発揮できそう。
前走のチャレンジCでは3馬身差の圧勝で、4着ダンビュライト、3着ステイフーリッシュが京都記念でも1、2着しているあたり、相手が弱かったわけではない。ただ、GI級が集まるタイトな流れを経験したことがないのは気がかり。


【ギベオン 牡4 厩舎:藤原英昭 騎手:丸山元気】
3歳時にはNHKマイルCでクビ差の2着。秋復帰戦のセントライト記念を13着に惨敗も、2走目の中日新聞杯でしっかり立て直され、重賞初制覇となった。今回と同じ、中京2000mの重賞で勝利している点は強み。
その前走、中日新聞杯は2着にハナ差、3着以下は4馬身離しての勝利も、相手関係のレベルは少々疑問。距離もギリギリという印象で、丸山元気騎手への乗り替わりがどう出るか。


【サトノワルキューレ 牝4 厩舎:角居勝彦 騎手:四位洋文】
3歳春にフローラSを制覇。オークスは6着、休み明けのローズSを6着として、休養に入っていた。今回が6ヶ月ぶりの実戦。そのフローラSは人気に応えたかたちも流れがハマった感が強く、2000mではやや忙しい印象。いきなりこの相手関係もさすがに厳しそう。


【スズカデヴィアス 牡8 厩舎:橋田満 騎手:藤岡康太】
昨年の新潟大賞典で、33戦目にして待望の重賞制覇。その後は函館記念、札幌記念、毎日王冠と敗戦が続いた。17年の金鯱賞では勝ち馬のヤマカツエースから0秒2差の3着。上がり3ハロンではこちらが上回っており、ハマったときの末脚は驚異。今回はタニノフランケルが前を引っ張り、流れも速くなりそうなのでこの馬向きの展開になる可能性も。軽視は禁物。


【タニノフランケル 牝4 厩舎:角居勝彦 騎手:吉田隼人】
年明けの中山金杯では逃げ切るかという粘りで、見せ場たっぷりの3着。続く小倉大賞典では2番手に控える競馬でクビ差の2着と、古馬重賞でも連続好走。気分良く自分のリズムで走れたときには粘りが増す。反面、タイトな流れになると、パッタリ止まってしまう危うさを秘めている。
とはいえ、過去2年で波乱の立役者となった17年2着のロードヴァンドール、18年2着のサトノノブレスは、いずれも逃げ粘ってのもの。前者は小倉大賞典をステップにしての好走。激走傾向にピタリと合致する。


【ダノンプレミアム 牡4 厩舎:中内田充正 騎手:川田将雅】
GIを含む重賞3連勝、4戦無敗で弥生賞まで制覇。クラシックの最有力候補だったが、皐月賞を回避すると、復帰したダービーでは6着と初めて土が付いた。とはいえ着差も0秒2で、接戦を演じた相手はエタリオウやブラストワンピースら、現4歳のトップクラス。まだ底を見せたわけではなく、秘めた潜在能力は疑いようがない。
ただ、今回は昨年のダービー以来、約9ヶ月ぶりの実戦になる点はマイナス材料であり、ツメの状態が整うまで復帰戦がのびのびになってしまったのも事実。中間の乗り込み量は豊富ゆえ、実戦感覚がともなっていれば通用するはずだが……。


【ペルシアンナイト 牡5 厩舎:池江泰寿 騎手:M.デムーロ】
17年には皐月賞で2着、マイルCSでGI制覇。その後も昨年の大阪杯、連覇を狙ったマイルCSを2着としているように、大レースでの勝負強さが光る。今回は香港マイル5着からの参戦。マイルに良績が集中しているためマイラーのイメージがあるも、じつは2000mでも勝ち星はないものの2着2回があり、いずれもGIと適性は申し分ない。
気になる点は休み明け。17年、18年と秋の復帰戦になった富士Sで5着。18年の中山記念でも5着に敗れており、レース間隔があいた今回は割り引きが必要か。


【ムイトオブリガード 牡5 厩舎:角田晃一 騎手:横山典弘】
昨年春から秋の復帰戦で条件戦を3連勝。勢いを駆って臨んだ重賞、アルゼンチン共和国杯で0秒1差の2着と一定水準の結果は残した。ただ、前走の日経新春杯では6着と人気を裏切る着順に。プラス14キロの太め残りに加えて、重たい馬場が合わなかった向きもある。ただ、戦績から距離的には明らかに2400m以上がベターで、2000mの流れに対応できるかがカギ。


【メートルダール 牡6 厩舎:戸田博文 騎手:福永祐一】
重賞勝ちは17年の中日新聞杯の1勝のみだが、3歳時から重賞戦線で上位を賑わせており、前走のアメリカJCCでも0秒1差の3着。2000m前後を得意とし、中京で重賞勝ちがあるのは強み。キレるタイプではないものの、タフな流れでよりチカラを発揮するため、前掛かりになりそうな今回のメンバー構成はプラスだろう。


【モズカッチャン 牝5 厩舎:鮫島一歩 騎手:和田竜二】
17年に3歳でエリザベス女王杯でGI制覇を成し遂げると、昨年も同GIで3着。続く有馬記念は8着に敗れているものの、さすがに牡馬の強豪が集まるなかでは厳しかったか。後方から脚をためて直線で弾けさせる競馬ぶりで、取りこぼすレースが多く、牡馬混合戦で結果を出せていない点もネックになるか。
ただ、過去2年ではいずれも前走、有馬記念の馬が優勝しているという傾向を頭の片隅にとどめておきたい。


【リスグラシュー 牝5 厩舎:矢作芳人 騎手:シュタルケ】
2歳時からGIで4度の2着があり、昨年のエリザベス女王杯でようやく待望のGI初制覇。返す刀で暮れの香港ヴァーズを2着とし、牡馬相手でも一線級のチカラを示している。その香港ヴァーズはもちろん、昨年は東京新聞杯でも牡馬を退けているように、混合戦でも互角以上にやれるのは疑いようがない。中間は短期放牧を挟んで先週金曜に初時計、1週前の追い切りでも坂路を馬なりで51秒2-12秒7と、仕上がりは順調そうに見える。
今回はシュタルケ騎手に乗り替わる点。短期免許は先週からで、その先週は17年11月以来、久々の日本競馬にアジャストできていなかった印象。馬の能力は申し分ないとはいえ、テン乗りでGI級のメンバー相手に、いきなり結果を臨むのは少々酷かもしれない。


逃げ馬が粘って波乱を演出した過去2年。開幕週もあり、基本的には前に行った馬が有利になりそう。無難なところではアルアインが前目で競馬ができる。休み明けでもしっかりチカラを発揮できるタイプで、大崩れがなさそうという意味では連軸タイプか。

底を見せていないという意味で、“強い”現4歳世代のトップクラス・ダノンプレミアムも推しておきたい。弥生賞では後のダービー馬ワグネリアンをねじ伏せ、朝日杯でもステルヴィオを軽く退けたレースぶりがここでも発揮できるようなら脅威だ。

エアウインザーは初めて一線級と対峙する今回、アッサリがあってもおかしくない反面、馬脚を現すシーンも十分考えられる。人気の妙味はなさそうで、あくまでもおさえに回すべきか。

GI馬ペルシアンナイトは典型的な叩き量化型ゆえ、バッサリ切るのは危険かもしれないが大きく割り引きは必要。これは、モズカッチャンも同様。エリザベス女王杯を制して覚醒した感もあるリスグラシューは、乗り替わりのシュタルケ騎手がネックで、こちらも評価を下げたい。

今回はGI馬や連勝中の馬が集まるゆえ、タニノフランケルが人気の盲点になりそう。過去2年でともに人気薄の逃げ馬が2着に粘っている傾向なら、絶対におさえておくべき存在だ。今回の『波乱の使者』はタニノフランケルとする。

最終的な判断については今週の各予想陣のコラム更新、また土日の予想公開(レース前日の21時頃を予定)を、どうぞお楽しみに。


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